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データで見るランナーに多いオーバーユースによる怪我|最も多いのは足首

オーバーユースによる怪我とは、小さな損傷を繰り返すことで大きな痛みを伴う怪我へと発展することを指します。ランナーは特にオーバーユースによる怪我が起きやすい傾向にあります。今回は有名なスポーツ医療情報誌を中心に情報を収集した論文を紹介します。リンクは下記に貼っておきます。それでは見ていきましょう。

https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S2095254621000454?via%3Dihub

数字を確認していく

負傷発生率は膝、足首、下腿の割合が最も高く、負傷有病率は膝、下腿、足/つま先の割合が最も高かい稽古にありました。まずは症状の名前とその割合を下記に示します。次の項でわかりやすく解説します。

 

負傷発生率:アキレス腱障害(10.3%)、内側脛骨ストレス症候群(シンスプリント)(9.4%)、膝蓋大腿部痛症候群(6.3%)、足底筋膜炎(6.1%)、足関節捻挫(5.8%)

全体に占める割合:膝蓋大腿部痛症候群(16.7%)と足部捻挫(5.8%)

有病率:内側脛骨ストレス症候群(9.1%)、足底筋膜炎(7.9%)、腸脛靱帯症候群(7.9%)、アキレス腱症(6.6%)

負傷頻度上位:足首(34.5%)、膝(28.1%)、下腿(12.9%)

 

データが意味するもの

割合上位は全て大腿部から下に集中していることがわかります。ま負傷の頻度に関しては膝よりも更に下に集中しています。足首や膝の怪我の負傷頻度が高いのは衝撃吸収の装置としての機能を担っているためと考えられます。特に足首や足の裏は地面からの衝撃を最初に受け、更に全身の体重を支えているため、歩くたびにダメージの蓄積が起きやすい傾向にあります。

また内側脛骨ストレス症候群(シンスプリント)負傷発生率、有病率ともに高い傾向にあることもわかります。シンスプリントは若年期には特に頻発するもので、スポーツを若くから続けている人なら経験している割合はかなり高いでしょう。過去の記事リンクを貼っておきます。

シンスプリントの原因を探る|骨の中心まで炎症が広がっていた症例を紹介

足を守り、いつまでもスポーツを楽しむ

統計は優先的に気を配るべき点が何かを明らかにしてくれます。このブログでも頻繁に書いていることですが、やはり足を守らなければいけません。基本的にスポーツをする上では真剣に取り組めば取り組むほどに身体的なダメージは増えていきます。それに対するケアや、ダメージの軽減が追いつかなくなるとオーバーユースによる怪我が発生します。

身体の使い方を適切なものに調節することでダメージは軽減することができます。まずはその方法を学ぶべきで今回のようなデータは、長くスポーツを楽しむためには何を優先的に意識すべきかを我々に教えてくれます。足を守り、いつまでもスポーツを楽しめるよう必要な情報を今後も発信していきます。